Vol.3ペイン・カスケード理論を解説 Part2-第2層は「動きのエラー」と「食事」を整え、その先への準備をするフェーズ
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1.近況
本州ではまだまだ気温が高い日が続いているようですが、北海道では徐々に秋の雰囲気を感じています。
夜間の気温の低下とともに、過ごしやすくなってきており、考え事も捗っているのですが、改めて「これだ!」とまとまった考えがありました。
それが「関節痛の発生機序」です。それとともに、やっぱり関節痛には「動きの改善・食事の改善・マインドの変換」が重要だと確信しました。
持論:関節痛の発生機序ー思考・動作パターン・乱れた食生活の固定化が発端である。
僕は、改めて関節痛の発生機序を以下のように考えました。
・関節痛は「動きのエラー」により引き起こされる。
・動きのエラーは「(身体)感覚の偏り」により引き起こされる。
・(身体)感覚の偏りは「動作パターンの固定化」により起こる。
・動作パターンの固定化は、「身体の硬さ」や「病気・怪我・手術の影響」や「内臓の硬さ」「パターン化した生活動作」といった種々の要因により起こる。
・身体の硬さや内臓の硬さは、さらに深掘りできて、その要因は、「パターン化した動作」や、「乱れた食生活」、「睡眠不足やストレスによる自律神経の乱れ」などの影響により引き起こされると考えています。
自律神経についても、さらに深掘り可能です。特に「ストレスコントロール」については、その人の「思考・思想・価値観」の影響を受けます。
ちなみに、この部分はかなりパーソナルであるため、ペイン・カスケード理論においては、最深層である「3層」に位置付けています。
このように関節痛の原因を「パターン化した動作」「乱れた食生活」「睡眠不足やストレスによる自律神経の乱れ」と因数分解した上で、アプローチ方法を考えてみると、
「動きの調整・食事の見直し・マインドの変換(自律神経の調整)」の3つとなります。
まだまだ因数分解すべきところがあったり、考慮すべき要素があり、この理論も成長していくように思えてなりません。
ヒトは複雑ですからね。
ただ、現状はこのように考えています。
読者の皆様につきましては、「関節痛は『関節の問題だけではない』」ということはすでに理解して頂いているかと思いますが、関節痛の根本を解決する上では、非常に重要な部分になりますので、改めて思考の整理という意味でお伝えさせていただきました。
2.痛みを繰り返す本当の理由とは?関節痛の根本原因「第二層」を徹底解説!
今回は、関節痛の根本解決に不可欠な「三層構造」の視点のうち、痛みの再発予防の鍵となる「第二層」について深掘りしていきます。
第2層に到達してようやく「原因追求」の始まりです!
※こちらの記事も参考にしてみて下さい:痛みを繰り返す本当の理由とは?〜関節痛「第二層」の深掘り〜
第一層は「応急処置」、第二層は「原因の追求」
前回お話しした「第一層」は、火事が起きたらまず消火するように、痛みを取り除く「応急処置」の段階です。
そう、あくまで「応急処置」です。
火元の原因を特定し解決しなければ、また同じ場所から出火する可能性は拭えません。
関節の痛みもこの考えと同じです。
痛みがぶり返してしまう方は、「なぜ関節に過剰な負担がかかったのか?」という原因を追求しアプローチする必要があるのです。
これが「第二層」の段階です。
なぜ関節は痛くなる?➡︎動きのエラー
関節に過剰な負担がかかる主な原因は、私たちの身体が本来持っているはずの「全身の連動性」が失われ、非合理的な動き方をしていることにあります。
例えば、物を持ち上げる時、全身の関節や筋肉が連動すれば、特定の場所への負担は減らせます。
しかし、無意識に生じている「身体の使い方のクセ」によって連動性が損なわれると、腰や膝などの特定の関節に負担が集中し、痛みが発生してしまうのです。
この身体の使い方のクセは非合理的な動きという意味で「動きのエラー」と言い換えることができます。
つまり、この動きのエラーを整えることができれば、理論上は関節痛の緩和や予防ができるのです。
身体の硬さは「内臓」から?動きと食事の深い関係
では、なぜ「動きのエラー」が起こるのでしょうか?
その1つは「身体は硬さ」にあります。
では、「身体の硬さ」はどんな原因で起こるのでしょうか?
ニュースレターの冒頭でも触れましたが、その原因の一つが「内臓の不調」です。
内臓の不調は、内臓自体を硬くしたり、内臓に関連する背骨周りを硬くして、身体の動きにまで影響を与えています。
動きが内臓の状態に影響される以上、内臓の不調を整える必要がありますよね?
では、内臓の不調の原因はなんでしょうか?
大きな原因の1つが「食事」ですね。
悪い食生活が内臓に負担をかけて、その結果内臓が不調を起こすわけです。
そのため、「動きのエラー」の改善のためには「食事の見直し」は必須と言えます。
ちなみに、第3層でテーマとなる「思考」は、内臓の影響を受けることが科学的に証明されています。
具体的に言えば「腸内環境の悪化が脳で炎症を引き起こし、うつ症状を引き起こす」というもの。
つまり、内臓の状態は運動だけでなく、精神にも影響を与えるということになります。
それらの元凶が「食事」だとしたら、『医食同源』の意味が理解できます。
※尚、食事や栄養に関する具体的な知識については、今後のニュースレターでも触れていきますのでお楽しみに!
「第二層」の具体的な対策:「動き」と「食事」を整える
さて、ここまで説明しますと、第2層の段階でやるべきことが見えてくるはずです。
ここでやるべきなのは「動きと食事を整える」ということです。
それぞれやるべき具体的なステップやオススメの取り組みをご紹介します。
動きを整える
理学療法士などの専門家の助けを借りて、ご自身の無意識の「動きのクセ」を把握しましょう。
クセを改善するためのトレーニングやクセを考慮した「セルフケア」を実践する。
どんな運動が良いか?:ヨガやピラティスは個人的にオススメ。ただし、しっかり「動き」を診ることができるインストラクターの指導を受けるようにしましょう!(つまり、ただヨガのポーズを取れば良いという事では改善は難しいです)
食生活を見直す
まずは、自分の食生活を振り返る、炎症を誘発しやすい精製砂糖、小麦、乳製品、加工食品、揚げ物などを多くとっていないかチェック。
上記の食品を少しずつ食事から減らしていく。
➡︎まずは「引き算」から始めましょう!代わりに、オメガ3系の油(えごま油、亜麻仁油、魚油など)やスパイスといった抗炎症作用のある食品を積極的に摂りましょう。
何よりも、ご自身の身体に合った食事を見つけることが大切。可能であれば、分子栄養学や精密栄養学に知見のある管理栄養士などの専門家のアドバイスも活用すると良いですね。
まとめ
関節痛の「第二層」は、痛みの原因である「身体の非合理的な使い方」と、それに深く関わる「食生活」に目を向ける、非常に重要な段階です。
応急処置で痛みが落ち着いたら、ぜひこの第二層に踏み込み、ご自身の身体と向き合ってみてください。
とはいっても、なかなか一人では取り組みにくいかと思います。
今後、実際に取り組んでみたい!という方を対象にした、個別のサポートサービスを行っていく予定です。
そのサービスでは、「動きのクセの改善」と「精密栄養学的視点からの食事指導」を個別に行っていく予定となっておりますので、しばしお待ち頂ければと思います。
詳細が決まり次第、こちらにてお知らせいたします。
さて、次回は、さらに深い階層である「第三層」の解説です。
心の状態が関節痛にどう影響するのかを解説していきます。
お楽しみに!
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