Vol.2 ペインカスケード理論を解説 Part1:第1層ーとにかく『炎症』の沈静化!
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腰痛予防や改善にはまずは「腰痛のことを知る」ことが大事!。製作過程はこちらでもご報告いたします!
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締切は本日中という急なご案内ですが、現在Xにて「今どこに痛みを抱えていますか?」というアンケートを実施しています。
アンケートで一番多い回答を中心に、しばらくの間はX上にて情報発信していくという取り組みですので、ぜひご参加ください!(※マシュマロにて、詳細な情報を頂ければ、より具体的な内容をお届けいたします!「ニュースレター購読者です」ということを書いて頂ければ、回答は『ニュースレター内限定』でさせて頂きますね!)
アンケートの投稿はこちら。
・コンテンツの拡充をしていきます!
現在、ニュースレターのコンテンツの拡充を考えています。
現在考えているのは「講義動画」の配信や「音声配信」です。
頻度は、多くはできないかもしれませんが、月に一度は配信したいと考えています。
内容は現在考案中ですので、追って連絡いたします!
※配信内容についてのご希望もこちらから受け付けています。ご希望があればご連絡ください!
1.近況
暑い日々が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか?
僕の住む北海道では「お盆が過ぎれば寒くなる」なんて言われていたのですが、ここ数年はどうやらそんな様子はありません。
時代とともに気候や地球も変わってきていることを実感している今日この頃です。
さて、そんな暑い日が続いていますが、暦の上では立秋が過ぎ「秋」が始まっています。
秋を感じている方は少ないと思われますが、これも1つの目安として、今までの過ごし方を見直し、少しずつ変えていくきっかけとして捉えましょう。
そこで僕が取り組んでいるのが「16時間断食」。
前日の夜から翌日のお昼ご飯までを何も食べないで過ごす、というものです。
先週のニュースレターでご紹介した「ミトコンドリアの活性化方法」の1つですね。
さっそく僕も取り組んでいます。
急に始めても大変ですので、今週は週に1度実施。明日からの1週間では週に2度行うことにして少しずつ回数を増やしていきます。
確か「SWITCH-オートファジーで手に入れる究極の健康寿命-」の著者であるジェームズ・W・クレメント氏によると、週に3回の16時間断食を取り入れると良いそうです。
この論説に従い、今後は週3回の16時間断食を習慣化していこうと思います。
さて、この16時間断食をなぜ行なっているか?ここが大切です。ミトコンドリアの活性化も1つの目的ですが、個人的には「胃腸の調整」という意味もあります。
そしてその効果はすでに感じています。
僕の姿勢の悩みは「胸が下がり腹部が圧迫された姿勢になること」。
特に左の肋骨の開きが悪くいつも左肩の動きに引っ掛かりを感じていました。
なんとこの「引っ掛かり」が「16時間断食」で良くなったんです!
もちろん姿勢が良くなったことも付随しています。
これを僕は「胃の調子がよくなったから」と解釈しています。
胃も筋肉ですので、調整が悪ければ「硬く」なります。
おそらくそれが背骨や肋骨の動きを制限して「胸が下がる」という姿勢を作り出していたと推察しています。
胃はど真ん中よりもやや「左側」の位置しています。だから「左の肋骨」であり「左肩」に症状が現れたと推察しています。
僕はいつも「関節の痛み・不調の原因は痛みのある部分に原因はない」とお伝えしていますが、まさにこの言説を表現した体験でした。
「肩の不調が断食で整った」とはにわかには信じがたいですが、こうやって紐解いて説明すると納得して頂けるかなと思います。
同時にきっと同じような現象で関節のトラブルを招いている方がいるはずです。
筋肉や関節の硬さだけに注目するのではなく、「内臓の調子」についても目を向けてみると、姿勢が変わり、動きが変わり、「痛み」が変わるかもしれません。
2.今週のトピック:ペイン・カスケード理論を解説!Part1:長引く痛みの本当の正体は「炎症」
長引く痛みの原因は「根本的な原因が除去されていないことである」というのが僕の主張。
最終的には、根本的な原因を解決していくことが最も重要なのですが、その前段階として大切なのが「表面化した痛みへの対処」。
痛みが強ければ、根本へのアプローチも何もないですからね。
何より生活に大きな支障が出ます。
ゆえに、まずは表面化している痛みへ対処することが大切と考えています。
これは、僕が提唱している「ペイン・カスケード理論」でいうところの第1層のアプローチとなります。
そこで今回は、ペイン・カスケード理論の第1層のアプローチについてnoteの記事の内容も踏まえて解説していきます。
痛みの正体は、体内の「小さな火事」
まず知っておくべき事は、関節の痛みの正体は、主に「炎症」ということ。
でも、「炎症」と聞くと少し難しく感じるかもしれませんね。
そこで炎症は『火事』 とイメージしてください。
炎症反応は、関節痛においては、傷ついた組織を修復するための反応です。ケガをした時に赤く腫れたり、熱を持ったりするのも炎症反応の一種です。
それが、関節の中で起こっているわけですね。
程度は様々で、痛みが強い場合は大炎上。痛みがそこまで強くない時は、静かに、じわじわと燃え続けている…。そんなイメージです。
痛みが長く続いたり、何度もぶり返すケースは、炎症がじわじわと燃え続けていることが原因だったと言えます。
まずはここまでよろしいでしょうか?。
ちなみに、整形外科に行くと処方される『痛み止め』は、例えるなら火災報知器の音をミュートにしているようなものと捉えておきましょう(意外と「治すもの」と勘違いしている人がいます)。
もちろん、それも辛い時には必要です。
冒頭でも述べましたが、痛みは生活に支障をきたすため、痛みを「感じなくする」と言うことは、時に精神的なストレスの軽減につながります。
精神的なストレスは、積み重なっていくと「慢性痛」への移行を促してしまうため、なるべく避けるべきことで、この第1層においては、重要なポイントの1つとなります。
「鎮火」を目指す!体の中の「火事を消す」3つの習慣
では、第1層で課題となる「炎症」をいち早く落ち着かせる、いわば「火事を鎮火できる」方法はないのでしょうか?
noteの方では、『安静・血流の促進』の2つのアプローチについてお伝えしました。
ここではさらに、アプローチの幅を広げるために、さらに3つの方法をご紹介します。
1. 鎮火を促す『食事』を摂る
実は、炎症反応とは「免疫反応」の一種です。
風邪や感染症を起こした時の身体の反応と同じ「免疫細胞」が関わっているんですね。
細胞の働きが関わっている、ということは、その細胞が働きやすいような環境を作ることが、私たち身体の主としての役割であり、それが目的とする「炎症」をいち早く鎮火させるための取り組みとなります。
体内環境を整える上で欠かせないのが「食事」です。
これは誰も疑いの余地はありません。
では、一体どんな食事が鎮火を進めるのでしょうか?一例をご紹介します。
青魚(サバ、イワシ、サンマなど): 魚の油(EPA)は、炎症を鎮めるスーパー消防士。まずはお刺身や缶詰からでも良いので、ぜひ積極的に取り入れましょう!
色の濃い野菜や果物(ほうれん草、ブロッコリー、ブルーベリーなど): 体をサビつきから守り、火事の炎症を防いでくれます。
ナッツ類(くるみなど): 良質な油(オメガ3)が炎症を抑えます。小腹が空いた時のおやつに少々頂くのが良いですね。
逆に、お菓子やジュース、加工食品は、火事を大きくしてしまう「火種」になりやすいので、少しだけ意識して減らしてみるところから始めてみましょう。
2.しっかり「睡眠」をとる
睡眠不足は、炎症反応を促進することが多くの研究で明らかにされています。
睡眠不足により、炎症反応を促進する物質の増加や炎症マーカーの増加が起こることが確認されており、いわば睡眠不足は関節痛の「敵」です。
しっかりと睡眠をとることで、人間に備わっている身体のリズム(概日リズム)が整い、免疫細胞が正常に機能すると同時に寝ている間の修復が進むため、炎症反応を早く落ち着かせることができます。
ヒトによって最適な睡眠時間は様々ですが、概ね7〜9時間程度の睡眠時間を確保することをオススメします。
もし、なかなか寝付けなかったり、途中で目が覚めてしまう(中途覚醒)ことがお悩みでしたら、寝る前にアロマを炊いてリラックスしたり、CBDオイル、CBNオイルを使用することがオススメです!
3. 痛みのある動きを明確にして「ゆったり」動く
これはnoteに書いた内容の追記になります。
痛い時は、もちろん無理に運動する必要はありません。
むしろ、無理に動くと逆効果になることもあります。
大切なのは、「痛くない範囲でゆったり動く」こと。
これは、痛みが強い初期でもぜひ取り組んで頂きたい取り組みです。
いくら痛みが強いといえど「すべての動きが痛みにつながる」わけではありません。
ぎっくり腰と言えど「手をグーパーさせる」ことはできる可能性が高いです。
このような感じで、痛みが発生している初期から「痛みのない動き」というものを探し明確にしておくことが大切です。
そうすることで、身体に余計な力みがなくなります。
身体の力みがなくなれば、不必要な血流の悪化を防ぐことができ、免疫反応をスムーズに運ぶことができるようになります。
また、痛みのある動き・ない動作を明確にすることは、痛みを慢性化させることの予防にもつながります。
ぜひ、今一度「どうすれば痛いか?どこは痛みとは関係がないか?」を明確にして、痛みのない動きは「ゆったり」動かしていきましょう!
いかがでしたでしょうか?医療機関での痛み止めや関節注射と組み合わせながら、これらの対策をとることで、一日でも早く炎症が落ち着くことが期待できます!
ぜひ、生活に取り入れられそうなものから取り組んでみてくださいね!
【最重要】痛みが減っても油断は禁物!「弱火」の怖さ
最後に、痛みを繰り返さないために、一番お伝えしたいことがあります。
「最近、痛みが少し楽になってきたな」
そう感じた時こそ『最も注意してください』。
これは僕が患者さんに必ず伝えることの1つです。
痛みが和らいだ状態は、火事でいえば、炎は見えなくなったけれど、まだ薪が赤くくすぶっている「弱火」の状態。
完全に鎮火したわけではありません。
僕がこれまで見てきた患者さんの中にも、痛みが軽くなった安心感から、以前と同じように関節に負担のかかる動きや姿勢を繰り返してしまった方が、残念ながら何人もいらっしゃいます。
その結果、どうなるか。
「すいません。またやっちゃいました・・・」
痛みがぶり返しちゃうんですね。
こうなると、順調に進んでいた治療も後戻り。
患者さん自身もこちらも辛い想いをしてしまいます。
あなたには、そんな辛い経験を繰り返してほしくありません!
なので!痛みが軽くなってきたといっても「少しでも痛みが残っているうちは」、まだ火は消えていないということを、どうか忘れないでください。
絶対にですよ!
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