こんにちは!
さて、この数週間にわたり、「脂質」をテーマに、その重要性から種類、血液検査データの読み解き方、そして少しイレギュラーな結果の解釈まで、多岐にわたる情報をお届けしてまいりました。
「脂質は単なる敵ではなく、身体に必要な栄養素なんだ!」
「オメガ3とオメガ6のバランスが大切なんだな…」
「中性脂肪やコレステロールの数値、L/H比も計算してみたよ!」
「私の検査結果、もしかしてあのイレギュラーパターンかも?」
など、たくさんの気づきや発見があったのではないでしょうか。
情報量が多かったため、「結局、何が一番大切で、明日から具体的に何をすればいいの?」と、頭の中を整理したいと感じている方もいらっしゃるかもしれませんね。
そこで今回は、これまでの脂質に関するお話の総仕上げとして、健康的な脂質バランスを維持し、血液検査の数値を理想的な状態に近づけるための最重要ポイントをギュギュッと凝縮。
皆さんが日々の生活の中で無理なく、しかし効果的に実践できる具体的なアクションプランと共にお届けします!
これを読めば、あなたも「脂質マネジメント」の達人に一歩近づき、より健康的な未来を手に入れることができるはずです!
◆ Part 1:脂質の基本をおさらい!「敵」ではなく「味方」にする選び方
まず、何度も繰り返してきましたが、最も大切な基本は、脂質は決して「悪者」ではないということです。私たちの体にとって必要不可欠な栄養素であり、問題なのはその「種類」と「量」、そして「バランス」です。
脂質の重要な役割 再確認!
効率の良いエネルギー源(特に糖質が枯渇した際のバックアップ)
全身の細胞を包む細胞膜の主要な材料(細胞の健康は脂質次第!)
性ホルモンや副腎皮質ホルモンなど、各種ホルモンの原料
脂溶性ビタミン(A, D, E, K)の吸収を助ける
体温保持、内臓保護のクッション材
積極的に摂りたい「良質な脂質」
オメガ3系脂肪酸:最重要!炎症を抑え、血液をサラサラにし、脳機能をサポート。
豊富に含まれる食品:青魚(サバ、イワシ、サンマ、アジなど)、アマニ油、えごま油(加熱NG)、チアシード、くるみなど。
摂取を控えめにしたい・注意が必要な「質の悪い脂質」
オメガ6系脂肪酸:体に必要な必須脂肪酸ですが、現代人は過剰摂取しがち。摂りすぎは炎症を促進し、アレルギーを悪化させる可能性も。オメガ3とのバランスが鍵(理想はオメガ3:オメガ6=1:1~4)。
多く含まれる食品:一般的な植物油(サラダ油、大豆油、コーン油、紅花油など)、これらを使った加工食品、スナック菓子、外食の揚げ物など。
飽和脂肪酸:摂りすぎはLDL(悪玉)コレステロール値を上昇させる主な原因。
多く含まれる食品:肉の脂身(バラ肉、ひき肉など)、バター、ラード、生クリーム、ココナッツオイル、パーム油(加工食品に多用)。
トランス脂肪酸:最も避けたい脂質。LDLコレステロールを増やし、HDL(善玉)コレステロールを減らす最悪の組み合わせ。
多く含まれる食品:マーガリン、ショートニング、ファットスプレッド、これらを原材料に使ったパン、ケーキ、クッキー、ドーナツ、揚げ物など。食品表示の「加工油脂」にも注意。
酸化した脂質(過酸化脂質):どんな良質な油も酸化すれば体に害。開封後時間が経った油、何度も使い回した揚げ油、古いナッツやスナック菓子など。
◆ Part 2:血液検査データを読み解く!あなたの脂質バランスは?
次に、健康診断などの血液検査で、脂質の状態を客観的に把握するための主要項目と、目指したい理想の数値を再確認しましょう。
中性脂肪 (TG:トリグリセリド)
役割:食事から摂った余分な糖質や脂質が変換された、主要なエネルギー貯蔵形態。
理想値:70~90 mg/dL
高すぎる場合 (100mg/dL以上、特に150mg/dL~で要注意):内臓脂肪の蓄積、動脈硬化、脂肪肝、メタボリックシンドロームのリスク。主な原因は糖質の摂りすぎ、アルコールの飲みすぎ、運動不足。
低すぎる場合 (60mg/dL未満、特に50mg/dL以下で要注意):エネルギー不足による疲労感、集中力低下、冷え。慢性化すると副腎疲労(朝起きられない、ストレスに弱いなど)のリスクも。無理なダイエットや極端な食事制限が原因のことも。
HDLコレステロール (善玉コレステロール)
役割:血管壁などに溜まった余分なコレステロールを回収し、肝臓へ運び戻す「お掃除役」。
理想値:70~100 mg/dL (基準値は40mg/dL以上ですが、より高い方が望ましい)
低いと動脈硬化のリスクが上昇。運動不足、喫煙、肥満、トランス脂肪酸の摂取、オメガ6過多などで低下しやすい。
LDLコレステロール (悪玉コレステロール)
役割:肝臓で作られたコレステロールを全身の細胞へ運搬する「配達役」。
理想値:80~120 mg/dL (基準値は概ね139mg/dL以下ですが、他のリスク因子やL/H比を考慮して判断)
高すぎると血管壁に蓄積し、プラークを形成して動脈硬化の直接的な原因に。飽和脂肪酸、トランス脂肪酸、酸化した脂質の摂取で上昇しやすい。
L/H比 (LDLコレステロール値 ÷ HDLコレステロール値)
役割:コレステロールの「質的バランス」を見る上で非常に重要な指標!
理想値:0.9~1.5 (2.0以上は要注意、2.5以上は危険水域とされ、心血管疾患のリスクが急上昇)
LDLコレステロール値が基準値内でも、HDLコレステロール値が低いとL/H比は悪化します。必ず計算してチェックしましょう!
◆ Part 3:検査結果の解釈で注意したいこと – イレギュラーパターンとその背景
血液検査の結果は、必ずしも全員が同じパターンを示すわけではありません。前回ご紹介したようなイレギュラーなパターンも念頭に置き、総合的に判断することが大切です。
遺伝的要因・体質の影響:家族性高コレステロール血症など、遺伝的にコレステロールが高くなりやすい方がいます。食事に気をつけても数値が下がりにくい場合は専門医に相談を。
糖質制限中の変動:中性脂肪は低下しやすい一方、LDLコレステロールが一時的に上昇することがあります。摂取する脂質の質(オメガ3や良質な油を摂る)と、他の数値(HDL、L/H比、炎症マーカー)とのバランスを見極めることが重要です。
「隠れた悪い脂質」の罠:脂質を控えている「つもり」でも、加工食品などに含まれるトランス脂肪酸やパーム油、酸化した油などの摂取により、LDLが高くHDLが低い(L/H比が悪い)状態になっていることがあります。食品表示の確認や、外食・中食の内容にも注意が必要です。
【補足:脂質代謝に影響を与えるその他の要因】 脂質の数値は、食事や運動だけでなく、以下のような要因にも影響を受けることがあります。
ストレス:慢性的なストレスはコルチゾールなどのホルモンバランスを乱し、中性脂肪やコレステロールの代謝に悪影響を与えることがあります。
睡眠不足:質の悪い睡眠や睡眠不足も、食欲調節ホルモンや代謝関連ホルモンの乱れを通じて脂質代謝に影響します。
甲状腺機能:甲状腺ホルモンは全身の代謝をコントロールしており、甲状腺機能低下症(橋本病など)があると、LDLコレステロール値が上昇しやすくなります。
腸内環境:腸内細菌のバランスも、脂質の吸収や代謝に関与していることが分かってきています。 これらの要因も頭の片隅に置き、多角的な視点でご自身の状態を把握しましょう。
◆ Part 4:【超実践編】理想の脂質バランスを手に入れる!明日からできる7つのアクションプラン
では、これら全ての知識を踏まえて、今日から、明日から具体的に何をすれば良いのでしょうか? 理想の脂質バランスを手に入れるための具体的なアクションプランを7つご紹介します!
「油の選び方」をマスターする!
加熱調理用:基本はエクストラバージンオリーブオイル。酸化に強く、オレイン酸が豊富。次点で米油(クセがなく使いやすい)。
生食用(加熱NG!):アマニ油、えごま油を小さじ1~2杯/日、ドレッシングや和え物、納豆などに混ぜて。
徹底的に避ける:マーガリン、ショートニング、ファットスプレッド。
これらを含むパン、菓子、加工食品は避ける。控える:サラダ油、大豆油、コーン油などのオメガ6系リノール酸が多い油は使用頻度を減らす。
「魚(特に青魚)」を週2~3回以上食卓へ!
サバ、イワシ、サンマ、アジ、ブリなどを積極的に。刺身、焼き魚、煮魚など調理法は問いません。EPA・DHA(オメガ3)が豊富。
忙しい時は、サバ缶、イワシ缶、サンマ缶などを活用するのも賢い方法です(水煮や味噌煮がおすすめ)。
「質の悪い脂質」を徹底的に見抜き、避ける!
食品表示を必ずチェックする習慣を!「マーガリン」「ショートニング」「植物油脂(パーム油など具体名がないもの)」「加工油脂」などの記載に注意。
外食・中食の揚げ物は頻度を減らす。ファストフードやスナック菓子も同様。
肉は脂身の少ない部位を選ぶ(鶏むね肉(皮なし)、ささみ、豚ヒレ肉、牛もも肉など)。
「糖質の摂り方」を見直す!
甘いお菓子や清涼飲料水は中性脂肪を急上昇させるので極力控える。
主食(ご飯、パン、麺類)は適量を守り、精製度の低いものを選ぶ(白米より玄米や雑穀米、白いパンより全粒粉パンやライ麦パンなど)。食物繊維も一緒に摂れます。
「食物繊維」を毎食たっぷり摂る!
野菜(特に葉物野菜、根菜)、きのこ類、海藻類、豆類、いも類、果物(適量)をバランス良く。
水溶性食物繊維(海藻、きのこ、大麦、オーツ麦、果物など)は、コレステロールの吸収を抑え、排出を促す効果があります。
「運動習慣」で代謝スイッチオン!
有酸素運動(ウォーキング、ジョギング、水泳、サイクリングなど)を1回30分以上、週に3~5日程度行うのが理想。中性脂肪を減らし、HDLコレステロールを増やす効果が期待できます。
筋力トレーニングも基礎代謝を上げ、脂質が燃焼しやすい体を作るのに役立ちます。
「生活習慣全体」で底上げ!
質の良い睡眠を毎日7~8時間確保する。
ストレスを溜め込まない工夫をする(趣味、リフレッシュ、休息)。
禁煙する(喫煙はHDLコレステロールを著しく低下させます)。
定期的な血液検査を受け、数値を記録し、生活改善の効果を客観的に把握する。
そして何より、不安や疑問があれば専門家(医師や管理栄養士)に相談すること。自己判断は禁物です。
◆ まとめ:知識は力なり!賢く脂質と付き合い、健康長寿を目指そう!
脂質は、私たちの体にとって不可欠な栄養素です。
その種類やバランスを理解し、日々の食生活で賢く選択していくことが、健康維持、そして将来の生活習慣病予防に繋がります。
この数週間のシリーズを通じて得た知識が、皆さんの食生活を見直し、より健康的な毎日を送るための一助となれば、これほど嬉しいことはありません。
難しく考えすぎず、できることから一つずつ、楽しみながら取り組んでみてください。
◆ 次回予告
さて、体を作る重要な栄養素として、脂質と並んで(あるいはそれ以上に?)注目すべきものがあります。
筋肉や内臓、皮膚や髪の毛はもちろんのこと、ホルモンや酵素、免疫物質など、私たちの体のあらゆる部分を構成し、生命活動を支えている、あの栄養素です! そうです、「たんぱく質」です!
あなたは毎日、自分に必要な量のたんぱく質を、きちんと、そして質の良い形で摂れている自信がありますか? もしかしたら、気づかないうちに「隠れタンパク不足」に陥っているかもしれません。
次回は、『あなたの体は満たされてる?「たんぱく質」摂取状況セルフチェック! 〜美と健康の土台を作る、正しい摂り方とは〜』と題して、たんぱく質の超重要性から、不足するとどんなサインが現れるのか、そしてご自身の摂取状況を簡単にチェックする方法や、効果的な摂り方について、分かりやすくお伝えしていきます。
こちらも、あなたの健康レベルを一段階引き上げるための重要な情報が満載ですので、どうぞお楽しみに!
最後までお読みいただきありがとうございました!
でわ!
【お知らせ①】未来の健康は「知っているか」で変わる!
情報に振り回されず、自分にとって最適な健康法を選びたいと思いませんか?
理学療法・ボディワーク・オステオパシー医学・栄養学など多角的な視点から、プロが「これだけは押さえたい!」健康の基本を5つのテーマで分かりやすく解説。
病気や不調の根本を知り、食事・運動・ストレスと賢く付き合うことで、あなたの健康レベルは確実に向上します。
今こそ、主体的に健康をコントロールする知恵を。
【BASIC】全5講座のテーマ
#1 医療リテラシーの差が健康格差を生む時代へ
#2 病気の黒幕「炎症」を知る
#3 毎日の食事が健康被害を拡大する/改善するー現代栄養学の限界
#4 自主トレーニングに潜む危険性を把握しておこう!
#5 自律神経を知り健康を「コントロール」する。
販売ページはこちら。
※ログインパスワードは「selfcare」です。
【お知らせ②】各種サービスの提供を行なっております。
2025年より、各種有料サービスの提供を開始しました。ご依頼の参考になるようにと、自己紹介のページも作成いたしました。
お仕事のご依頼は「kudochinpt@gmail.com」までご連絡いただければと思います(※「お仕事のご依頼」と件名をつけて頂けると返信が早いと思います)
※今回の記事は、下のボタンからシェアが可能です!この記事がお役に立ちそうな方がいましたら、ぜひシェアして頂ければ幸いです。
本メルマガは月曜と木曜日の定期配信です。メルマガ更新の通知をご希望の方は、下のボタンから登録可能ですので、ご利用下さい。
※本メルマガはあくまで有益な情報提供を目的としたものであり、メルマガ内で紹介している運動やケアの実施、そしてサプリメント等の使用については、主治医または医療専門家の確認・指導の下で行うことを推奨します。
読者が、個人の判断で実践し発生した健康上の不利益については、メルマガの発行者は、一切の責任を負いませんのでご了承ください。